「旅の満足度は大体宿で決まる」僕がまだ旅行会社で働いていた頃、上司にそんなことを言われた記憶がある。 たしかに旅の計画の中でも一番最初に決める部分だし、到着した時に建物が大きかったり、エントランスが豪華だった時の高揚感は […]
#トリップ
〈京都府 京都市〉老舗とニューウェーブを巡って。/ISSUE014
「そうだ」この一言で大体の日本人はこの街のことを思い浮かべる呪いにかけられている気がする。 かくいうその一人である僕もこの一言で胸の高鳴りを覚えるし、同時にJR東海のブランディングの恐ろしい程の有能さを思い知らされる。J […]
〈新潟県 燕三条〉 暮らしの道具の生まれ故郷。/ISSUE013
新潟へ向かう時、いつも川端康成の小説・雪国が思い浮かぶ。関東と新潟を隔てる三国山脈をトンネルで抜けると、その前後で天候や風景がガラッと変化してまるで小説の冒頭で描写される景色を彷彿とさせるからだ。 僕らが乗り込んだ上越新 […]
〈新潟県 新潟市〉 大河の流れゆく街に。/ISSUE012
再開発の真っ只中にある新潟駅のコンコースを抜け、古町に近い万代口へと降りてゆく。万代口からは郊外へ向かう路線バスが慌ただしく発着していた。 信濃川に架かる萬代橋を渡った先の古町までは、2kmもないので歩いて行こうと思って […]
〈群馬県 中之条町〉 再会の日を待ち侘びながら。/ISSUE011
山に囲まれたその町は僕らのイメージとは異なる場所だった。 群馬県 中之条町。四万や沢渡などの温泉地が有名な自然美溢れるこの町が芸術祭の舞台にもなっているとの噂を聞き、訪れることにしたのだ。 2年に一度行われている「中之条 […]
〈愛知県 常滑市〉 陶器の猫に招かれて。/ISSUE 010
中部地方と世界の様々な都市とを結ぶ中部国際空港まではあと二駅というところで名古屋から乗ってきた列車を降りた。愛知県名古屋市とその周辺の街で開催されている芸術祭「あいち2022」の舞台のひとつに「焼き物の街・常滑」が含まれ […]
〈広島県 尾道市〉 この街が迎える朝を知りたくて。/ISSUE 009
旅先で迎える朝はどうしてあんなにも魅力的なのだろう。しんとした空気の中、生活の息遣いだけが聞こえる街もあれば、行き交う人々のエネルギーに満ち溢れた街など、それぞれに違った雰囲気を持っている。 日常に忍び込み、自分があたか […]
〈香川県 直島町〉 暮らしとアートが寄り添う島。/ISSUE 008
今回の旅では、多少高くついても早くて便利な旅客船だけで島々を移動していた。前回の瀬戸芸では全てフェリーだったこともあったからだろうか、どうにも物足りない気がしていたのだ。 宅配便のトラックや、軽トラが次々と船内へと吸い込 […]
〈岡山県 宇野〉 記憶と生きる連絡船の街。/ISSUE 007
瀬戸内海の各島々への移動手段は本州・四国からのフェリーか高速船が中心だ。岡山県玉野市宇野の街にある宇野港にもフェリーターミナルがあり、かつてより宇野の街は「連絡船の街」として栄えてきた。そして今なお本州と四国を繋ぐ重要な […]
〈香川県 土庄町・小豆島町〉島の伝統と進化にふれる。/ISSUE 006
土庄港から坂手港へ向かうべく、港の目の前にある乗り場でバスを待っていた。そう待たずにやって来たのは、車体全体が“オリーブ色”に塗られた何とも可愛らしい路線バスだった。 小豆島は瀬戸内海の中で、淡路島に次いで2番目に大きな […]