カルチャー

〈入山メンパ〉イッシュウカンの取材手帖-7ページ目

学校や職場でのお昼ご飯、皆さんはどうしていますか?
学食や社食で食べる人もいれば、近くにあるお気に入りのお店や、ちょっと気になっていたお店に足を運んで食べたりと、人それぞれだと思います。

私自身はというと、お昼の度に「今日は何にしようかな?」と悩むのを面倒に思い、コンビニやお弁当屋さんでお決まりのメニューをローテーションで買って済ませてしまっています。

そんな私の憧れは、少しだけ早く目が覚めた朝に、パパッと手際良く、健康的で美味しそうなお弁当を作り、持って行って食べること。

しかし現実はというと、朝はなかなか起きられないし、仮にスッと起きれたとしても肝心要のお弁当箱を持っていないのです…。

群馬の森と、伝統を守る職人が生み出す「入山メンパ」

先日、群馬県の中之条に訪れた際に私のささやかな憧れを叶えてくれそうな素敵なお弁当箱に出会いました!
それが群馬県ふるさと伝統工芸品にも指定されている「入山(いりやま)メンパ」です。

入山メンパの蓋部分と本体

▲群馬県ふるさと伝統工芸品でもある入山メンパは天然素材を使い、手仕事により一つひとつ丁寧に作られている。

材料には地元・中之条の山から切り出された赤松や桜の木の皮が使われています。
お弁当箱のフタ上面と底部分の小判形に沿うように、薄く加工した板を巻き付け、つなぎ目は桜の木の皮でしっかりと留められていますが、接着剤や金属製の釘は一切使用していないのだそうです。

天然の木材で作られたお弁当箱からは心地よい木の香りが漂います。
見た目にも良い木製のお弁当箱は、吸湿性が高く、ご飯を入れても水滴でびしょびしょにならないという実用性も兼ね備えているんです。

「使い続けたい」入山メンパはそう思わせてくれる

さらに日々、使っていくことで木の色味や風合いが変化していくのも魅力の一つです。
どんな変化があるのか気になり店員さんに聞いてみると、「入れる食材や使い方によって変わるのですが…」と見せてくれたのは魅惑的な艶感のある飴色に変わった入山メンパでした。

職人の手で一つひとつ丁寧に作り上げられる入山メンパですが、現在販売用で生産するのは山本幹雄さん一人だけなのだそうです。

毎日のランチや、休日のピクニックに、自分だけの入山メンパを持って行ってみてはいかがでしょうか?
きっと普段の暮らしがより楽しく、より豊かになりますよ。

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